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宮城・丸森町、福祉避難所開設に遅れ 事前指定機能せず、臨時設置4人入所

丸森病院内に開設された福祉避難所。介助が必要な高齢者ら4人が入った=29日午後2時20分ごろ、宮城県丸森町

 台風19号豪雨で被災した宮城県丸森町は29日、高齢者や障害者を対象とした福祉避難所を国民健康保険丸森病院に設置した。町が事前に指定していた福祉施設が満床で受け入れできず、臨時的な措置。保科郷雄町長は同日の記者会見で「開設時期が大幅に遅れた」との認識を示した。
 病院の2階病棟の6部屋を仕切り、12人が利用できるよう整備した。初日は要介護認定や持病がある高齢者ら4人が一般の避難所から移った。
 町内では15カ所の避難所に最大545人が避難した。小野良孝病院事務長は「一般の避難所はバリアフリー化が進んでおらず、トイレや入浴もままならなかった。快適な生活を送れるよう支援したい」と話した。
 町は2005年に協定を結んだ同町の社会福祉法人「ウェルフェア仙台」に福祉避難所の開設を要請したが、被災したショートステイの利用者らを受け入れたため、対応できなかった。町は内閣府と交渉し、当初想定していなかった病院での開設にこぎ着けた。
 期間は約1カ月の見込み。保科町長は「体調が悪化した避難者がいるとの認識がほとんどなかった。病院が浸水被害に遭ったことも開設が遅れた理由だ」と説明した。
 県内では仙台市が12〜13日、福祉避難所を3カ所設置し、計5人が避難した。市健康福祉局総務課は「東日本大震災では施設側との調整がつかず、うまく開設できなかった反省がある。事前指定を増やすなど次善策を講じたことが迅速な対応につながった」と話す。
 東北福祉大の阿部一彦教授(社会福祉)は「2週間も一般の避難所で過ごし、蓄積したストレスの軽減が欠かせない。過酷な避難所生活を避けて自宅に戻った高齢者や障害者もいるとみられ、行政は積極的な把握に努めるべきだ」と指摘した。


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2019年10月30日水曜日


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