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岩手・山田町大沢小恒例の表現劇「海よ光れ」 来春閉校で最後の上演 海の大切さ胸に刻む

最後の「海よ光れ」で海の大切さを訴える児童たち

 岩手県山田町大沢小(児童71人)で3日、全校児童による恒例の表現劇「海よ光れ」が上演された。学校再編により来年春に閉校となるため、今回が最後。地域住民ら500人が詰め掛け、海と共に生きてきた古里の歴史を胸に刻んだ。
 劇は1988年に始まり、せりふは全て方言を使う。大沢地区が舞台で、元漁師の祖父と孫の会話を軸に明治−昭和の暮らしぶりを描く。
 地元で盛んなスルメイカ漁や、明治三陸大津波(1896年)の様子も描写。東日本大震災後は津波襲来時の生々しい場面をカットしている。
 劇は地域住民と一緒につくり上げる。児童たちは上演に向け、地元漁協の漁船で山田湾を見学して海と漁業への理解を深めた。
 上級生が村人を演じ、下級生は波の様子を表現した。最後に「おれたちの海、生き返れ!」と海の大切さを訴えると、会場は大きな拍手に包まれた。
 祖父役を演じた6年の芳賀遼太君(12)は「海の生活には恵みも災害もあり、みんなが助け合うことが大事。今回で終わるが、ずっと心に残る劇になってほしい」と話した。
 劇で使ったスルメイカを提供した山田町の水産加工業鈴木一弘さん(50)は「素晴らしい劇だった。今後も地域の財産として残る」と感慨深げに語った。


2019年11月05日火曜日


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