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震災前の古里ARでしのぶ 石巻・大川地区元住民がアプリ体験

大川地区の記憶を伝えるARアプリの画面

 東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県石巻市大川地区で9日、古里の思い出を語り合うイベントがあり、震災前などの地域の様子を拡張現実(AR)で伝えるアプリが披露された。
 旧大川小近くで元住民ら約25人がアプリを体験。タブレット端末のカメラを現在の景色に向けると「かやぶき屋根」「奥津床屋」など、かつての町並みや人々の営みに関するエピソードが画面に次々と表示された。
 アプリに収容した情報は約1000件。災害危険区域に指定された集落を模型に復元する「大川地区『記憶の街』模型復元プロジェクト」を通じ、住民の思い出などを集めた。
 アプリを作った東大大学院の渡辺英徳教授は「アプリは記憶のトリガー(きっかけ)になる。熱心に見てくれて良かった」と話した。同地区出身で、プロジェクトに携わる東北福祉大3年永沼悠斗さん(25)は「語り部の話を聞きに来た人たちへの伝え方の幅が広がる」と期待を寄せた。
 この日は2007年まで地区内を走っていた路線バスを1日限定で運行。元住民ら約25人を乗せ、当時と同じルートを回った。
 イベントは一般社団法人長面浦海人や模型復元プロジェクトなどが企画した。


2019年11月10日日曜日


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