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上空から「警報発表」 ドローンでの津波避難広報、仙台市が実証実験

ドローンを飛ばし、津波避難の広報を試した実証実験

 仙台市は12日、小型無人機ドローンを災害時、津波避難の広報に活用する実証実験を沿岸部で行った。フィンランドの情報通信企業ノキアの協力を得て実施。同社によると、専用の高速通信規格「LTE」網を使った実証実験は世界初という。市は来年度にドローンの試験運用を始める。
 ノキアが専用LTE網の構築とドローンの開発を担った。実証実験は大津波警報が発表された想定で行われ、宮城野区の南蒲生浄化センター屋上に設置した基地局1基を通して、2機のドローンを飛行させた。
 搭載されたスピーカーで上空から「緊急」「大津波警報発表」と知らせ、高精細カメラと赤外線カメラで津波の到来状況や要救助者を確認。逃げ遅れた人は若林区の震災遺構「荒浜小」まで誘導し、カメラを通して避難の様子を見届けた。
 市は2020年度にドローンによる津波避難広報を試験的に始め、21年度には基地局を3基、ドローン2機をそれぞれ配備し、宮城野、若林両区の沿岸全域をカバーする計画という。
 実験終了後、ノキアでアジア太平洋地区の公共部門責任者を務めるスチュアート・ヘンドリー氏は「有意義な実験だった。市と共に防災の試みを世界に発信したい」と手応えを示した。
 高橋新悦副市長は東日本大震災の際、津波避難を広報中の市職員2人が犠牲になったことに触れ「機械を用いて避難誘導ができるのは有効だ」と期待した。
 実証実験は、海外企業による対日投資を促す経済産業省の「地域への対日直接投資カンファレンス事業」の一環で、フィンランド企業8社の約20人が視察した。


2019年11月13日水曜日


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