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女川2号機の地元同意差し止めへ 石巻市民が仮処分申請「避難計画に問題」

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)の再稼働を巡り、重大事故を想定して石巻市などが策定した広域避難計画には実効性がないとして、同原発の半径30キロ圏に住む石巻市民17人が12日、同市と宮城県を相手に、再稼働の事実上の前提となる地元同意の差し止めを求める仮処分を仙台地裁に申し立てた。
 申立書は、県のガイドラインを基に市が作成した避難計画について「渋滞で30キロ圏を脱出できない」「安定ヨウ素剤を緊急配布できない」など七つの問題点を挙げた。
 現状の計画は「避難者の視点を欠き、住民の被ばくを最小限に抑える実効性がない」と指摘。同市大川小津波訴訟の確定判決が言及した「事前防災義務」に反すると訴えている。
 再稼働で事故の発生確率が高まるとし、住民が現状の計画に従えば「危険かつ困難な避難を強いられ、生命・身体に具体的な危険が発生するのは確実」として地元同意に伴う人格権の侵害を主張した。
 原発から16〜24キロ圏に住み、同市の市民団体「女川原発の避難計画を考える会」に所属する男女17人が申し立てた。
 女川原発2号機の再稼働の前提となる原子力規制委員会の新規制基準適合性審査は実質的な審議が終了。規制委は年内にも新基準への適合を認める審査書案をまとめ、事実上の「合格」となる可能性がある。東北電は2020年度以降の再稼働を目指している。
 仮処分の審理は通常の訴訟より迅速に進み、早期に裁判所の決定が出る公算が大きい。弁護団長の小野寺信一弁護士(仙台弁護士会)は申立書の提出後「今後約6カ月間が勝負とみている。全力を尽くし、差し止めの仮処分を勝ち取りたい」と話した。


2019年11月13日水曜日


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