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大郷の食材で温かい炊き出しを 仙台・明成高の生徒が里芋収穫

地中に実った里芋を掘り出す生徒たち=14日、宮城県大郷町粕川

 台風19号豪雨で被災した宮城県大郷町粕川で14日、明成高調理科(仙台市青葉区)の生徒たちが春に植えた里芋の収穫に励んだ。22日に大郷産大豆を使ったみそで芋煮を作り、避難所のスポーツ施設「フラップ大郷21」で過ごす住民に提供する。「心を込めた炊き出しで元気になってほしい」と料理人の卵たちは意欲的だ。
 明成高を運営する学校法人朴沢学園と町が3月にまちづくりに関する連携協定を締結したのに伴い、5月に里芋やササニシキ系の銘柄米「ささ結(むすび)」の苗などを植えた。台風19号の大雨で田畑一面水に漬かったが比較的早く水が引き、大きな支障はなかったという。
 14日は、調理科2年生の13人がクワやスコップを手に里芋を次々掘り出した。「重たい」「粘土のよう」などと話し、土と格闘しながら作業に当たった。近くの羽生地区にも足を運び、ずっしりと実った白菜を収穫した。
 炊き出しでは芋煮の他、収穫した白菜とささ結を使ってギョーザ、カレーライスも作る。「東日本大震災の時のように大変な思いをしている人が笑顔になってもらえたら」と広谷咲(さき)さん(16)。高橋未憂(みう)さん(17)も「温かい気持ちになってほしい」と願った。
 今回収穫した里芋は、インドネシア・スラウェシ島から伝来したとされ、県内でも作付けされる「セレベス」という品種。2018年の地震で津波被災した同島の復興支援や、大郷町の地元農家らとの交流の場で活用する予定だった。
 高橋信壮(のぶたけ)教諭(45)は「自然には厳しい側面がある一方、豊かな恵みを与えてくれることを生徒は被災地で学んだ。地元食材を使った炊き出しが避難者の不安をひとときでも和らげ、今後の希望につながれば幸い」と語った。
(藤田和彦)


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2019年11月15日金曜日


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