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仙台・泉中央のり面崩落、応急復旧やっと着手 住民、早期完了願う

応急復旧工事が始まった市道のり面の崩壊現場=14日、仙台市泉区泉中央3丁目

 台風19号で市道のり面が大規模崩落した仙台市泉区泉中央3丁目の住宅地で、今月11日から応急復旧工事が始まった。台風上陸から約1カ月。崖下のマンションを大量の土砂で埋め尽くし、崖上の住民を不安と不便に陥れた現場は、ようやく修復に向かい始めた。本復旧が完了するのは来年度となる見通しで、住民は一日も早い再生を期待する。
(報道部・石川遥一朗)

 崩落現場は、県道仙台泉線の将監トンネル南出入り口の東側。約10メートルの高低差がある崖地で、崖上が将監1丁目、崖下が泉中央3丁目の住宅地となっている。
 10月13日午前1時ごろ、のり面が突如、長さ約60メートル、高さ約9メートルにわたり崩れた。崖下のマンションには大量の土砂、コンクリート片が流れ込み、貯水タンクや配電設備、駐輪場を押しつぶした。幅6メートルの市道は約1.5メートルがなくなった。
 マンションの大家の男性(60)は「住むのが怖いと数世帯が引っ越した。賃貸収入が減り、困っている。玄関扉を開けるたびに崩落したがれきが目に入り、気がめいる」と嘆く。
 崖上は崩落現場を含む市道の約180メートル区間が、車両通行止めとなった。沿道の数軒は敷地内の駐車場が使えなくなり、自宅から離れた場所にマイカーを駐車せざるを得なくなった。
 市によると、のり面は2017年1月の点検で擁壁のひび割れが確認され、補強工事が必要と判断されていた。市は20年度の工事着手を目指し、9月下旬に設計業務を業者に発注した直後、崩落が起きたという。
 崖上に住む将監1丁目の無職薩日内(さっぴない)勝良さん(75)は「まさか、これほど大規模に崩れるとは思っていなかった。辛うじて残った道路も今後、崩落するかもしれないので怖い。早く元通りにしてほしい」と話す。
 応急復旧工事はさらなる崩落を防ぐため、残ったのり面に鉄製のくいを数本打ち込み、間に鉄板を入れて土留めする。完了すれば約4メートルの道路幅が確保され、車両の通行も一部可能になる。工事は12月末まで続く予定で、市は11日から崖上の住民に泉区役所駐車場を無料で貸し出している。
 市によると、台風19号による市内の道路被害はのり面崩壊、陥没、土砂流入など71件あった。市建設局の千葉幸喜次長は「応急復旧は順次進めている。泉中央3丁目など大規模な被害箇所は、国の災害査定を受けるため、本復旧には時間がかかる」と理解を求める。


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2019年11月16日土曜日


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