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白石のヴィ・クルーが日本向けEVバス開発 中国企業など2社と法人設立、年内販売開始へ

ヴィ・クルーが開発に協力したアルファバス

 バスの車体整備を手掛けるヴィ・クルー(白石市)が、中国江蘇省のバスメーカー常隆客車有限公司など2社と協力し、日本市場向けに電気自動車(EV)のバスを開発した。共同出資で日本に法人を設立し、年内に販売を始める計画だ。車両は18日に東京である展示イベント「バステクin首都圏」で国内初公開される。
 EVバスは、常隆客車のブランド名を採用した「ALFABUS(アルファバス)」。日本の路線バスの主力サイズとなる全長約10.5メートルで、全幅約2.5メートル、高さ約3.3メートル、定員76人も国内メーカーの車両と同等にした。
 リチウムイオン電池を搭載し、1回の充電で約250キロの走行が可能という。日本の路線バスの1日平均走行距離とされる150〜200キロをカバーできる。
 常隆客車は中国や欧州向けにバスを製造している。日本進出に当たり、ナンバー取得に必要な規格に適合させるためヴィ・クルーに協力を依頼。同社が技術顧問として開発段階から関わった。
 日本のバリアフリー法に基づいて乗降口の幅や最低地上高などを設計し、車いす乗降用のスロープ板なども装備した。急速充電器は日本独自の規格「CHAdeMO(チャデモ)」に対応。インバーターを内蔵し、災害時には外部に電気を供給できる。
 価格は3980万円。普及を見据え、日本製の一般的なEVバスの1億円程度と比べて価格を抑えた。3年間で1000台の販売を目標に掲げる。
 2社は電子デバイスなどを手掛ける商社エクセル(東京)と共に、月内にも東京都内にアルファバスの輸入と日本向け販売を担う合弁会社「アルファバス ジャパン」を設立する。
 ヴィ・クルーは全国のバス会社の仕様に応じた機器の取り付け、故障などトラブル時のアフターサービスを展開する。独自のシステムによりセンサーで部品の交換期限などを監視し、整備の手配や部品の出荷も担う。
 同社は将来的に自動車メーカーへの成長を目指している。佐藤全(あきら)社長は「サイズや性能、機能といった面で日本で使いやすいEVバスができた。全国のバス事業者に売り込み、低炭素社会の実現に貢献したい」と抱負を語る。


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2019年11月16日土曜日


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