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ナスカ地上絵、新たに143点 山形大のグループ、AI活用で研究加速

AIの活用で見つかったつえを持った人の形の地上絵
両頭の蛇と人間とみられる地上絵(上の写真2枚は、いずれも山形大提供)

 南米ペルーの世界遺産「ナスカの地上絵」を研究する山形大の坂井正人教授(文化人類学・アンデス考古学)らの研究グループは15日、ナスカ台地と周辺部で新たに人や動物などの地上絵143点を発見したと発表した。そのうち1点はAI(人工知能)を使った日本IBMとの共同調査で見つかったという。
 同大によると、今回の発見は2016〜18年、高解像度の3次元画像解析やドローンを活用した現地調査の成果。全長100メートル以上の鳥やシャチの地上絵のほか、両頭の蛇が人をのみ込もうとしてるような珍しい図柄の地上絵(全長約20メートル)などが確認された。制作年代はいずれも紀元前100〜紀元300年とみられる。
 日本IBMの協力で既に見つかった地上絵をAIに学習させ、ナスカ台地の空撮写真から地上絵を探す実験では、500点以上が候補として浮上。同大が現地調査を行った結果、つえを持つ人の形の地上絵(全長約5メートル)が見つかった。
 従来の調査は徒歩での目視が中心だったが、AIの活用で見つかりにくかった地上絵の発見や研究の加速化が期待されるという。
 坂井教授は「地上絵の多くは当時使用されていた小道付近に分布している。地上絵は人々が見るために描かれ、道しるべであった可能性がある」と話した。
 山形大は9月、地上絵の保護などを目的にIBMと共同研究の学術協定を締結。今後はナスカ台地の地図や、人工衛星やドローンの映像、気象データなどをAIを使って複合的に解析することで、地上絵の分布図作成に取り組む。
 ナスカ台地では、これまで動植物などの具象的な地上絵70〜80点が見つかっていた。


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2019年11月16日土曜日


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