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正倉囲む溝や塀跡発見 南相馬の泉官衙遺跡

正倉を囲む溝(左の白線)と内側の塀の跡(右の白丸線)

 福島県南相馬市原町区にある奈良・平安時代の役所跡の国指定史跡「泉官衙(かんが)遺跡」で16日、市教委の説明会があった。租税のコメを収納した正倉を囲む溝や塀の跡が見つかった。焼けたコメの痕跡もあった。区画には幾棟もの正倉があったとみられる。
 市教委は、正倉を囲む溝は幅3.88メートル、深さ約0.80メートル。東西に約200メートル、南北に約140メートルの長さで掘られていたとみている。溝の内側には塀を建てた穴が見つかった。
 焼けたコメの痕跡は、平安時代に編さんされた「続日本紀」に記載のある2万5400石が焼失したという火災との関連を調べる。
 これらの痕跡を覆う土を観察すると、津波や洪水などによって一気に埋没した可能性があるといい、市教委は「貞観地震(869年)の津波などとの関連を分析したい」としている。
 泉官衙は陸奥国行方(なめかた)郡の役所跡。これまで27次の調査で、正倉の区画のほかに儀式などを行った郡庁院、宿泊施設の館院、水運関連施設の跡などが見つかっている。市教委は一帯を史跡公園として整備する方針。
 同日は市小高区にある縄文時代の集落「浦尻貝塚」でも現地説明会があった。


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2019年11月18日月曜日


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