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福島第1処理水、海洋放出で年最大106兆ベクレル減

 東京電力は18日、福島第1原発で汚染水を多核種除去設備「ALPS(アルプス)」などで処理した水に関し、海洋放出などで処分した場合の年間のトリチウム減少量が27兆〜106兆ベクレルになるという試算結果を発表した。原発事故前、東電が海洋放出時などの管理目標値として定めた年22兆ベクレルを上回る。
 東京都内で同日あった政府の小委員会の会合で示した。原発にあるタンク内の処理水に含まれるトリチウムの総量を860兆ベクレルと推定。処分開始日を2020年1月1日から5年刻みで35年までの4パターン、処分完了日を41年末と51年末の2パターンで仮定し、合わせて8パターンを試算した。
 自然減衰分も含め最も減少量が少ない27兆ベクレルは、20年に処分を始めて51年に終了するパターン。処分開始が遅れるほど1年当たりのトリチウム放出量が多くなり、処分開始までの期間に処理水をためるタンクも増えるといった課題も出てくるという。
 会合では、経済産業省が海洋や大気に放出した場合の年間被ばく線量の評価結果を初めて示した。タンク内の860兆ベクレルを1年で処理しても、年間被ばく線量は海洋放出で0.052〜0.62マイクロシーベルト、大気放出でも1.3マイクロシーベルトにとどまり、自然放射線からの被ばく線量(2100マイクロシーベルト)を大きく下回るという。
 管理目標値を上回る放出量見通しについて、会合では委員から妥当性を問う意見も出た。
 経産省の担当者は、管理目標値は住民の被ばく線量を評価する数値ではないと強調。「海洋放出による被ばくの影響で大事なのは法定告示濃度(1リットル当たり6万ベクレル)をしっかり満たしていくことだ」と語った。
 第1原発では事故前に年2兆ベクレルを海洋放出、1.5兆ベクレルを大気放出していた。


2019年11月19日火曜日


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