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いわきFC「勇気届ける」 被災者の期待背負いJFL昇格に挑む

台風19号で被害を受けた住宅の家財道具を片付けるいわきFCのスタッフ=10月20日、いわき市

 台風19号で大きな被害を受けたいわき市を本拠とするサッカークラブ「いわきFC」が今季、トップのJ1から数えて5部に当たる東北社会人リーグ1部を無敗で勝ち抜き、全国地域チャンピオンズリーグ(CL)に進出した。被災者の期待や思いを背負うチームは、日本フットボールリーグ(JFL)への昇格を懸け、20日に始まった決勝ラウンドに挑んでいる。

 台風では市内を流れる夏井川が氾濫し、浸水被害が相次いだ。大会を控えた貴重な調整期間だったが、選手やスタッフは被災住宅の片付けや、避難所での物資配布といったボランティア活動に汗を流した。田村雄三監督は「自分たちがやれることをしなければいけないと思った。大会を通じて、市民に元気や勇気を届けたい」と意気込む。
 チームの成長を支えるのは、2016年シーズンから運営に携わる人気スポーツブランド「アンダーアーマー」の日本総代理店「ドーム」の豊富な支援だ。選手は同社の物流センターで働きながら、敷地内の専用グラウンドで練習。充実した機器がそろうジムでは筋トレに励む。
 チームの特徴は、最後まで走り切り、肉弾戦にも屈しない戦いぶり。かつて炭鉱で栄え、剛毅(ごうき)さを尊ぶいわきの気風にも合致し「復興の象徴」として認知度が向上した。目標はJリーグ入りだ。
 CLには9地域から強豪全12チームが出場し、いわきFCは1次ラウンドのグループを首位で通過。4チームによる決勝ラウンドに臨み、20日の初戦で高知ユナイテッドSC(高知市)に3−0で勝利した。22、24日の試合を経て、2位までに入れば昇格できる。
 試合会場はJヴィレッジ(福島県楢葉町、広野町)で「地の利」が見込めるのは好材料だ。いわき市の自営業野田昇さん(57)は「チームの夢とともに、被災地も盛り上がっていきたい」と望みを託す。


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2019年11月21日木曜日


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