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ふるさと納税の代行広がる 被災経験の市町が恩返し 北海道厚真町や広島県呉市など名乗り

 台風19号で被災した福島、栃木、長野県などの21県市区町が「ふるさと納税」の手続きを別の自治体に肩代わりしてもらう「代理納付」の仕組みを利用している。昨年の西日本豪雨や北海道地震で被害を受けた自治体も「恩返しに」と支援に回っている。

 代理納付の仕組みは、トラストバンク(東京)が運営する仲介サイト「ふるさとチョイス」が提供。同社によると、今回支援する側は21県市町。被災自治体に代わって寄付を受け付けて税控除の書類作成、郵送などを一括して担い、被災自治体は寄付金の全額を受け取れる。
 昨年9月の北海道地震で、九つの自治体にふるさと納税の手続きを代行してもらった北海道厚真町は、阿武隈川の氾濫や土砂崩れで大きな被害が出た宮城県丸森町、多摩川の水害に見舞われた東京都世田谷区に代理納付を申し出た。
 厚真町の担当者は「昨年は支援のありがたさを身をもって感じた。少しでも手助けできればうれしい」と話す。丸森町の担当者は「ふるさと納税といえば自治体間の競争というイメージだったが、今回、オールジャパンで力を合わせることができると発見できた」と感謝する。
 犠牲者6人が出た郡山市は西日本豪雨の被災地、広島県呉市の支援を受ける。郡山市の古川明彦税務部次長は「ふるさと納税の担当部署が罹災(りさい)証明書の発行にも追われており、人手不足の中とても助かる」と話す。
 トラストバンクによると、代理納付制度は2015年の関東・東北豪雨で被災した茨城県境町が発案し、16年の熊本地震の時に始まった。西日本豪雨や北海道地震でも利用された。


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2019年11月21日木曜日


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