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女性学長の誕生なるか 岩手大きょう選考 東北の国立大いまだゼロ

全国の女性学長が学内ジェンダーについて議論したシンポジウム

 岩手大(盛岡市)で26日に行われる次期学長選考に女性研究者が名乗りを上げている。全国の国立大86校で女性学長は現在わずか4人。東北の国立大で初の女性学長が誕生するかどうか。女性の進出で遅れが目立つ最高学府だけに、結果が注目されそうだ。
 学長に立候補しているのは、宮本ともみ教授(民事法学)。学内外の9人でつくる選考会議委員が候補者4人と面談し、合議で決定する。
 東北では、福島大で15日にあった学長選挙で女性教授が落選したばかり。国立大の女性学長が極端に少ない背景には、そもそも学内で上位職にいる女性が少ないという事情が挙げられそうだ。
 文部科学省の2019年調査(速報値)によると、全国の国公立大で学長や副学長、教授といった地位を占めている女性の割合は12.5%にとどまっている。
 政府は、20年までに「社会のあらゆる分野で指導的地位を占める女性の割合を30%」とする目標を掲げているが、これに最高学府は遠く及ばないのが現状だ。
 こうした現状を踏まえて日本学術会議などは17日、大学におけるジェンダー(社会的性差)を考えるシンポジウムを東京で開催。法政大で総長を務める田中優子教授(近世文学)は「大学の存続には多様化の実現が不可欠だ」と訴えた。
 「宮本学長誕生を応援したい」と語る岩手大の海妻(かいづま)径子教授(ジェンダー論)は、大学の現状を「慣例として私生活を犠牲にできる人が候補の前提になっている」と指摘する。
 その上で「適材適所を唱える前に、現状が本当に実力主義で決めた結果なのかを検証する必要がある。大学は教育機関として、公正公平な小さな社会を学生に見せる責務があるはずだ」と話している。


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2019年11月26日火曜日


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