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津軽じょんがら、ピアノで演奏 八戸工大が楽譜化 各地の民謡を後世に

完成した譜面を使い、津軽じょんがら節を演奏する佐藤さん

 三味線の曲を自動で譜面化する研究を続ける八戸工業大大学院工学研究科(青森県八戸市)の小坂谷寿一教授(音響工学)が、民謡「津軽じょんがら節」の楽譜を完成させた。同大で25日、公開授業で研究成果が発表され、じょんがら節のピアノ演奏も行われた。
 自動で譜面化する「自動採譜装置」は、エレクトリック(電子)三味線で弾いた音のデータを周波数に変換して音階や音の長さを判別し、三味線用の楽譜と西洋楽譜に記録する。小坂谷教授が2009年、本格的に研究に着手。津軽三味線奏者の松田隆行さんらが協力した。
 これまでに山形県の民謡「花笠音頭」などの譜面化には成功していたが、じょんがら節のようにリズムが速く複雑な曲は、音を正確に拾うことができなかった。装置の精度を上げて99%まで採譜できるようになり、完成にこぎ着けた。
 授業ではピアニストの佐藤慎吾さんが、完成した楽譜を使ってじょんがら節を演奏。「和と洋の表現の違いを感じた。ピアノで三味線の弦の振動による響きは出せないが、伴奏などで近づけることもできるかもしれない。三味線とのコラボもしてみたい」と話した。
 小坂谷教授によると、これまでに青森県を中心に東北の民謡約60曲の楽譜が完成。今後、全国にも拡大して20〜30曲の民謡の譜面化を目指す。この装置を活用すれば、東南アジアなどの弦楽器の曲の譜面化も可能になるという。
 小坂谷教授は「(記憶で受け継ぐ)民謡の技術を持ったまま亡くなってしまう人もいる。楽譜にすることができれば、次の世代に残すとともに奏者の拡大もできる」と語った。


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2019年11月27日水曜日


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