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鉄道復旧費、国が97.5%支援 三陸鉄道など念頭に特例措置

 国土交通省は26日、台風19号で被災した鉄道事業者の災害復旧費を実質97.5%支援する方針を決めた。国による現行の補助は25%で、手厚い特例支援となる。一部区間が不通となった第三セクター三陸鉄道(岩手県宮古市)などを念頭に、経営基盤が脆弱(ぜいじゃく)な地方鉄道が被害に遭ったことを考慮。早期復旧へ強力な支援策が必要と判断した。
 同日の衆院東日本大震災復興特別委員会で示された。特例支援は国と地方自治体がそれぞれ半額を負担。国が交付税措置で地方分を工面することで、地方負担を実質2.5%に抑えた。事業者の負担は生じない。
 鉄道軌道整備法に基づく現行の補助制度は復旧費のうち、鉄道事業者が50%、国と地方が各25%を負担。今回は甚大な被害で一部運休が長期化していることから、特例とする。
 適用条件として(1)台風19号の被災による復旧費が路線の年間収入を超える(2)過去3年間赤字が続いている−を設定する方向。2016年の熊本地震で被災した第三セクターの南阿蘇鉄道(熊本県)を対象にした支援を踏襲する。
 同鉄道への支援では鉄道事業の運営と施設や用地の保有を切り離す「上下分離方式」が条件だった。台風19号で被災した第三セクター阿武隈急行(伊達市)は上下分離方式を採用していない。国交省は今回も条件に含めるかどうかについて「調整中」と説明する。
 三陸鉄道の中村一郎社長は取材に「国や自治体に要望を重ねてきたので大変ありがたい。事業者負担がなくなり安堵(あんど)している」と語った。
 三鉄は、7割に当たる釜石−宮古、田老−久慈間で運休が続く。このうち津軽石−宮古間は28日に、陸中山田−津軽石間と田老−田野畑間は12月中に運行再開する予定。


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2019年11月27日水曜日


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