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伝承者育成、広島に学ぶ 仙台で原爆や震災の悲惨さと教訓伝えるシンポ

広島市の事例を通し、震災伝承の担い手育成策を探った

 東日本大震災の伝承に取り組む連携組織「3.11メモリアルネットワーク」(仙台市)が30日、仙台市青葉区の東北大災害科学国際研究所でシンポジウム「広島にまなぶ『伝承者を育てる』」を開いた。原爆や震災の悲惨さ、教訓を伝える担い手の育成策などを探った。
 災害研の佐藤翔輔准教授が、体験者の証言を引き継ぐ「伝承者」を養成する広島市の事業を説明。実際に研修を受けて現地で活動する戸野弘幸さんが講師を務めた。
 戸野さんは17歳で被爆した男性の経験を紹介。負傷の苦しみ、妹を亡くした悲しみなどを語り、「戦争は生き残った人にも苦しみを与え続けている」と訴えた。
 パネル討論もあり、宮城県気仙沼市階上中の菅原定志校長、宮城県震災復興推進課の吉田美穂主査、宮城教育大教育学部3年の三浦美咲さんが学校や県庁で取り組む伝承活動を紹介した。菅原校長は「被災した事実に目を向けてもらいたい。震災の記憶がなくても伝承できることを示せるといい」と語った。
 シンポジウムには市民ら約70人が参加した。


2019年12月01日日曜日


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