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東洋ワーク 首里城再建へ沖縄でプロジェクト「震災時支援の恩返し」

焼失前の首里城正殿=10月26日、那覇市

 人材派遣業の東洋ワーク(仙台市)は、火災で正殿などが焼失した首里城(那覇市)の再建支援に乗り出す。焼け残った木材や瓦のほか、灰も活用して小物やオブジェを製作。全国に募金を呼び掛け、寄付した人に返礼品として贈る計画だ。先月中旬には沖縄県内の企業などと共同で、実施主体の「首里城大火災消滅遺産収集プロジェクト委員会」を立ち上げた。
 首里城の火災で生じたがれきや灰は、消防などの原因調査が終われば廃棄物として処分される可能性が高い。同社は関連会社の東洋ワークセキュリティ沖縄(那覇市)を通じて、再利用されない材料を譲り受けられるよう、那覇市の担当者と調整を進めている。
 キーホルダーなどの小物やオブジェの製作は、同市で土産物を手掛ける企業などに委託する。募金は来春以降、専用ホームページでの受け付けを想定し、金額に応じた返礼品を用意するという。
 首里城の再建には長期間を要するとみられるため、プロジェクトに期間は定めない。集まった寄付金は製作などの経費を差し引き、再建費用として関連機関に寄付する。
 プロジェクトは、東洋ワークの須佐尚康社長が「東日本大震災で受けた支援の恩返し」として発案し、委員長に就いた。同社など4社・団体で発足した委員会は沖縄の企業や個人に参加を呼び掛けており、返礼品の製作、在庫や入金の管理、返礼品の発送といった業務への協力を求める。
 那覇市消防局は3日、正殿など6棟を全焼と確定し、奉神門(ほうしんもん)など2棟の焼損程度を調査中とする中間報告を公表した。国土交通省によると、正殿などの建設費用は約30年前で約73億円。その後の物価上昇分などを踏まえた今回の復元事業費は算定できていない。
 須佐社長は「首里城は沖縄の象徴で、世界に誇る建築物。灰に至るまで全てが宝であり、遺産として残すべきだと考えた。形に残る寄付として再利用することで、火災の記憶を風化させずに再建支援につなげていく」と語った。
 連絡先は事務局の東洋ワークセキュリティ沖縄098(943)1321。


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2019年12月07日土曜日


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