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東北の企業後継者不在5割 承継支援が重要

 経営を引き継ぐ後継者が決まっていない東北の中小企業は全体の51.0%に上ることが、東京商工リサーチの調査で分かった。全国(55.6%)を下回ったものの高水準。特に秋田県は66.4%と東北6県で最も高く、全国3位だった。代表者が高齢でも後継者がいないケースは多く、地域経済の持続的発展に向けて事業承継を支援する重要性が改めて浮かび上がった。
 業種別の「後継者不在率」は、新企業が多いと見られる情報通信業が68.6%で最も高かったが、小売業とサービス業他が各53.7%、建設業が52.4%に上った。高齢世代の代表者の年齢別では、60代が35.8%、70代が24.1%、80代でも21.9%を占めた。
 県別は表の通り。秋田は新設法人数の多い神奈川(72.2%)、東京(68.0%)に次ぐ高さで、人口減少の深刻さがうかがえる。2018年の秋田の休廃業・解散は375社と前年比23.3%増。ただ新設法人数も増えており「経営者の意欲が旺盛で承継の準備が進んでいない面もある」(東京商工リサーチ東北支社)という。
 後継者不在の企業に今後を聞いたところ「未定・検討中」が47.1%で、「社内で人材を育成する方針」の4.9%、「外部から人材のみ招聘(しょうへい)する方針」の1.3%を大きく上回った。「廃業・解散・整理するため不要」は1.2%。
 後継者がいる企業の内訳は「同族承継」が73.0%を占め、全国(67.6%)より割合が大きかった。県別では青森で76.6%に上った。「内部昇進」が16.2%、「外部招聘」が10.3%で続いた。
 東京商工リサーチ東北支社の斎藤範明情報部長は「秋田は年代や業種を問わず後継者不在率が高い。小規模な小売業やサービス業は消費の低迷で総じて経営が厳しく、将来的な不安から後継者を決められない事業者も多いのではないか」との見方を示した。


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2019年12月07日土曜日


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