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丸森・耕野地区の私有水道、復旧遠く 土砂崩れで配管や通路寸断 仮通水も資金難に

土砂崩れで配管などが壊れた耕野地区の水道施設

 台風19号で大きな被害を受けた宮城県丸森町耕野地区で、住民が管理運営する水道施設の復旧に見通しが立っていない。町の水道が通る他地区では復旧が進むが、耕野地区の水道は私有で町の手が及ばない。応急処置で断水は解消したが、自力での本格復旧には資金が足りず、住民は不安を募らせる。
 被災したのは、耕野地区の6世帯と2店舗でつくる「耕野東部簡易給水組合」の施設。取水口やろ過槽などの設備をつなぐ配管が土砂崩れで寸断されたり、折れ曲がったりした。
 山中にある施設の応急処置作業は10月末、住民が業者と始めた。11月初旬にはボランティアの力も借りて配管をつなぎ、「仮通水」させた。施設に通じる山道でも崩落があり、危険な箇所を避けて資材を運んだ。
 仮通水から1カ月以上が経過しても配管は応急処置の状態が続き、施設周辺の斜面は崩れたまま。途中の山道も私道で、全面復旧には多額の費用がかかる。
 組合員の八島哲郎さん(57)は、住民の資金では限界だとして、町に相談したが、「対応は難しい」と言われたという。
 農産物直売所を営む八島さんは、被災して店を1カ月半ほど休業した。「水がなければ再開できず、生活もできなかった。ライフラインであることは町の水道と同じはずだが」と嘆く。
 丸森町の水道普及率は約7割と、県内の市町村で最も低い。未整備地区の住民は主に井戸水を活用している。被災した住民管理の給水施設について、保科郷雄町長は11月下旬の記者会見で「県の指導を受け、可能な対応があれば検討したい」と述べるにとどめた。


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2019年12月08日日曜日


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