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<Eパーソン>駅の利便性高めたい

[まつき・しげる]一橋大卒。1982年旧国鉄入り。JR東日本仙台支社長、常務を経て2019年6月から現職。仙台市出身。62歳。

■JR東日本東北総合サービス 松木茂社長

 JR東日本の子会社JR東日本東北総合サービス(仙台市)は今年、設立30周年を迎えた。国鉄民営化に伴い、鉄道事業以外の収入源を確保しようと生活関連サービスを展開。乗降客向けに土産店やスーパーを運営し、駅の価値を高めてきた。松木茂社長は「街の玄関口として常に新しさを求めていく」と語る。(聞き手は報道部・古賀佑美)

 −30年間の事業展開は。
 「1989年8月の設立当初は、駅構内の売店や公衆電話の管理を受託するにとどまった。その後、地域の利便性を考え、宮城、福島両県の5駅にショッピングセンター(SC)『ピボット』を展開。『牛たん通り』など仙台駅の専門飲食店街を企画した。直轄売店は163を数え、東北の有人駅7割で駅業務も請け負う。2018年度の売上高は313億円と初年度26億円の12倍に規模を拡大している」
 −キーポイントとなった出来事は何か。
 「15年にJR東日本盛岡支社管轄のジャスター、秋田支社のジェイアールアトリスと合併し、東北一円をカバーすることになった。一体感を出すため、live(暮らす)とvisit(訪れる)を組み合わせた造語『LiViT(リビット)』を会社の方針として打ち出し、愛称にした。東北で暮らす幸せと訪れる喜びを感じてもらいたい」
 「駅は通過点から人が集う場へと変容している。この30年間は駅で提供するサービスのレベルを上げ、成長を続けられた。人口減少が進めば鉄道利用客も減るだろう。生活サービス、電子マネーを組み合わせ、グループ全体で利便性を高める。駅を中心に街の灯を消さないことが目標だ」
 −来年は東京五輪・パラリンピックが開かれる。観光客向けの戦略は。
 「東北の旬の食を集めた産直市を首都圏でも開催し、関心を持ってもらう。地域の食材を掘り起こすため、6次化商品の開発と販売を続けていく。東日本大震災で被災した企業の販路開拓にも役立てるだろう」
 「訪日外国人旅行者(インバウンド)の増加に備え、仙台駅は新店導入や改装を検討する。外国人向けのキャッシュレス決済を研究していく。地域の玄関口が陳腐化しないよう、既存施設を見直す」


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2019年12月10日火曜日


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