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仙台市との二重課税懸念の声 宿泊税導入で宮城県議会「早期調整を」

 宮城県が観光振興財源として導入を目指す宿泊者対象の新税を巡り、県議会11月定例会で、仙台市との「二重課税」を懸念する声が上がっている。仙台市議会で市独自の「宿泊税」創設を促す動きが表面化しているからだ。他県では県と政令市が宿泊税導入でもめた例もあり、議員らは市との早期調整を求める。
 「みやぎ県民の声」の新人議員は4日の一般質問で「福岡では県と市が互いに課税を決め、膠着(こうちゃく)状態が続いた」と指摘。「税負担と徴税事務を考えると、仙台市との協議が不可欠だ」と強調した。
 福岡県が昨年、200円の宿泊税導入を打ち出すと、福岡市も同額の独自課税を表明。県は税額を各100円とする折衷案を示したが、折り合いが付かず、最終的に徴税事務を市に一本化した上で「県50円、市150円」で決着した。
 10日には自民党・県民会議の中堅議員が、福岡県内の宿泊者の半数を福岡市で占める実態を「税源の偏りだ」と指摘。「県税として徴収し、市町村に交付金として配分する方法もある」と提案した。
 県内では宿泊者の6割が仙台市内の宿泊施設を利用する。郡和子市長は慎重な姿勢を崩していないが、導入に動くとすれば、県が描く制度の枠組みは大きな見直しを迫られる。
 観光業界からは新税導入に反対する声が上がる中、村井嘉浩知事は「検討状況は市にも情報提供している。市が導入の意思を表明すれば協議を検討する」と答弁した。
 観光振興財源を考える県の有識者会議で会長を務める田中治同志社大教授(税法)は「二重課税は県民の理解を得難く、県、市の双方が歩み寄ることが重要。分捕り合戦になっては困る」と警鐘を鳴らした。


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2019年12月13日金曜日


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