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名札胸に娘と共に 大川小児童遺族・鈴木典行さん、聖火ランナー内定

聖火ランナーに内定し、真衣さんの写真を手に笑顔を見せる鈴木さん=12日午後6時10分ごろ、石巻市皿貝の勤務先

 2020年東京五輪の聖火ランナーに、1980年モスクワ五輪のフェンシング日本代表で気仙沼市体育協会事務局長の千田健一さん(63)、東日本大震災の津波で犠牲になった石巻市大川小児童の遺族らでつくる「大川伝承の会」共同代表の鈴木典行さん(54)が内定したことが12日、分かった。2人はそれぞれの思いを胸に、被災地を駆け抜ける。宮城県実行委員会は走者65人を内定し、本人に伝えた。25日以降に大会組織委員会が正式決定し、通知する。

 震災の津波で大川小6年だった次女真衣(まい)さん=当時(12)=を亡くした石巻市の鈴木典行さんは、宮城県から内定のメールを受け取った後、真っ先に心の中にいる娘に語り掛けたという。取材に対し、「真衣の名札を胸に付けて一緒に走りたい」と語った。
 石巻市内のコースを走りたいと希望しているが、どこになっても、走り終えた後にそのまま旧大川小校舎を訪れるつもりだ。「子どもたちみんなで走ったんだよ」と報告したいと願う。
 大川小では児童74人が犠牲になった。鈴木さんは会社員の傍ら、伝承の会の共同代表として毎月校舎で語り部活動を続ける。聖火ランナーの応募動機には「子どもたちが犠牲になったことを忘れてほしくない」と、思いの丈をつづった。
 「走る姿を通し、『災害で物が壊れても命が壊れては駄目だ』ということを改めて感じてほしい。大川小で起きたことが二度と起きないよう日本中、世界中に伝えたい」と話した。


2019年12月13日金曜日


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