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12月・日銀短観 東北2期ぶり悪化 製造業の外需減速響く

 日銀仙台支店が13日発表した東北の12月の企業短期経済観測調査(短観)によると、景況感を示す業況判断指数(DI)は全産業でゼロとなり、9月の前回調査から4ポイント低下した。プラス値を割り込むのは2013年3月(マイナス1)以来、6年9カ月ぶり。製造業は海外需要の減速、非製造業は10月の消費税増税や台風19号の被害が影響した。東北の景況感は緩やかな回復基調の一方、弱めの動きが広がっている。
 全産業の悪化は2期ぶり。製造業は前期比4ポイント低下のマイナス9で2期ぶりに悪化した。自動車部品関連を中心に海外需要が落ち込んで生産水準が下がり、輸送用機械は13ポイント低下のマイナス31、鉄鋼は28ポイント低下のマイナス43、電気機械は7ポイント低下のマイナス9だった。
 製造業では台風19号で工場や出荷先が被災し、幅広い業種の企業が景況感を引き下げた。一方でIT(情報技術)関連の需要は底堅く、はん用・生産用・業務用機械は3ポイント低下のゼロと小幅の悪化だった。
 非製造業は4ポイント低下の5で2期ぶりの悪化。消費税増税前の駆け込み需要の反動減で、小売りは6ポイント低下のマイナス13、対個人サービスは28ポイント低下のマイナス4。台風19号で観光客が減少した影響もあった宿泊・飲食サービスは13ポイント低下のマイナス20。復旧工事の需要が生じた建設は5ポイント上昇の18だった。
 規模別では大企業の製造業が5ポイント低下のマイナス9、非製造業は前期と同じ9。中堅・中小企業の製造業は6ポイント低下のマイナス10、非製造業は3ポイント低下の6だった。県別は表の通り。岩手以外で悪化し、宮城と秋田は海外需要の減少などが影響して全産業で3年ぶりのマイナス値となった。
 3カ月後の先行きDIは全産業が5ポイント低下のマイナス5。製造業は3ポイント低下のマイナス12、非製造業は7ポイント低下のマイナス2でいずれも悪化を見込んだ。
 岡本宜樹支店長は「消費税増税の影響は14年4月の前回増税時より小さく、消費行動に萎縮は見られない。海外需要の動向は懸念材料だが、内需が景況回復を支える構図が続くのではないか」と指摘した。

◎東北の景気据え置き 生産に弱めの動き 日銀・12月

 日銀仙台支店は13日、東北の12月の金融経済概況をまとめた。景気判断は据え置いたが、「弱めの動きが広がっているものの、緩やかな回復を続けている」と表現を一部変更した。項目別で生産を「横ばい」から「弱含んでいる」へ9カ月ぶりに引き下げた。
 生産は自動車部品関連の海外需要が減り、新車投入の端境期も続く輸送機械を「足踏み状態」から「生産水準を引き下げている」に下方修正した。電子部品・デバイスと生産用機械等は「下げ止まっている」を据え置いた。
 設備投資は「横ばい」を維持。製造業で外需の鈍化を反映して計画を見直す動きが見られたが、非製造業では新規出店で投資を積み増す動きがあった。
 個人消費は「消費税率引き上げなどの影響による振れを伴いつつも、底堅く推移」のままとし、内訳も全て据え置いた。住宅投資は「高水準ながらも一段と減少」、公共投資は「高水準ながらも減少」。雇用・所得は「改善」をそれぞれ維持した。


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2019年12月14日土曜日


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