宮城のニュース

漱石の「心」いつまでも 東北大図書館、直筆資料デジタル保存へ

東北大付属図書館が所蔵する、漱石の書き込み入りのシェークスピア「マクベス」

 東北大付属図書館が所蔵する夏目漱石(1867〜1916年)の直筆資料など約1600点を高精細のデジタル画像で後世に保存しようと、東北大がインターネットのクラウドファンディング(CF)で資金を募っている。漱石の没後100年以上がたち、紙の資料は劣化が進み、閲覧が困難になる恐れがあり、協力を広く呼び掛けている。

 付属図書館は、漱石のまな弟子だったドイツ文学者小宮豊隆が第2次世界大戦中に館長を務めた縁で、漱石の蔵書や資料約3000点以上を所蔵。空襲による焼失を避けるため、小宮の尽力で東京・早稲田南町にあった漱石の自宅書斎から移管された。
 漱石の思索の過程を伝えるノートや書き込みのある蔵書など、国内でも貴重な資料が含まれる。1990年代にマイクロフィルム化を図ったが、解像度が低く一部は読み取りが困難で、最新技術による保存が課題となっていた。
 既存の研究費などの枠組みでは資金確保が難しく、11月にCFに乗り出した。保存後は全てネットで公開し、誰でも自由に閲覧できる形とする。
 これまでにノートなどの自筆資料約900点の保存分200万円を確保。現在は第2弾として、書き込みのある蔵書約700点分の300万円を募っている。
 図書館の三角太郎情報サービス課長は「全国の漱石ファンから支援が寄せられている。12月9日は漱石の命日でもあり、多くの人に社会の財産として支えてもらえるとうれしい」と話している。
 CFの締め切りは26日午後11時。申し込みは「漱石の肉筆を後世へ!」プロジェクトのサイトから行う。連絡先は東北大図書館022(795)5933。


関連ページ: 宮城 社会

2019年12月08日日曜日


先頭に戻る