宮城のニュース

<いぎなり仙台>建物探訪してみっぺ[16]亀井邸(塩釜市)和洋の建築美 繁栄今に

築90年以上の亀井邸。和館と木立の奥の洋館(左下)がつながっている
丸窓と手前のアール・デコの扉、北欧から取り寄せた窓(右)などが目を引く洋館

 亀井邸にはどこか懐かしさが漂う。1924(大正13)年建築で、和館と洋館から成る「和洋併置式住宅」。亀井商店(現カメイ)の初代社長亀井文平氏が建て、当時の塩釜港の繁栄ぶりを今に伝える。
 玄関だけ見ても欧州産のモザイクタイル、上がり口の埋もれ木細工、珍しい折上格(おりあげごう)天井と粋が光る。管理運営する地元のNPO法人「NPOみなとしほがま」の職員佐々木まゆみさん(58)は「上質な材料を使い、当時の最高技術で造られた貴重な建物」と話す。
 和館には欄間や床の間があり、踊り場から二手に分かれて上れる階段は2階が接待に使われた往時を物語る。正目材の柱、面取りされた障子のさんにも驚く。
 洋館は平屋で、外観は曲線が特色のアール・ヌーボー様式などを、建具には幾何学的で機能美を求めたアール・デコを採用した。
 「随所に面白さがある」と佐々木さん。十数年前まで人が住み、保存運動を経て2009年夏に公開された。大正ロマンを求め、年間1万5000人超が訪れる。(松田佐世子)

[亀井邸]塩釜市宮町5の5。塩釜神社の裏坂から入る。観覧無料、開館時間は午前10時〜午後3時半(休館は火、水、木曜)。年末は23日まで、年始は1月3日から。離れを含め敷地は330平方メートル超。写真展を開催中。連絡先は022(364)0686。


2019年12月18日水曜日


先頭に戻る