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秋田・弁護士殺害国賠訴訟 最高裁が県警の過失認める判決

最高裁の決定を受けて会見する津谷さんの妻良子さん(右)と吉岡弁護士

 秋田市の弁護士津谷裕貴さん=当時(55)=が2010年、自宅で菅原勝男受刑者(76)=殺人罪などで無期懲役確定=に刺殺された事件を巡る国家賠償請求訴訟で、最高裁第1小法廷(小池裕裁判長)は秋田県の上告を棄却する決定をした。19日付。県警の過失を認めた仙台高裁秋田支部の判決が確定した。
 県の上告理由が憲法違反など上告審の対象にならないとされた。県は高裁判決が確定すれば現場の警察官の士気に影響し、積極的な行動を控える考え方につながるなどと主張していた。
 上告棄却を受けて津谷さんの妻良子さん(62)らが20日に秋田市で記者会見。弁護団代表の吉岡和弘弁護士(仙台弁護士会)は「士気に影響してしまうという上告理由は反省の色がない」と改めて批判し、「県警は真っ先に良子さんの元へ行き、仏壇の前で謝罪すべきだ」と述べた。
 鈴木達也県警本部長は「主張が認められなかったのは残念だが、最高裁の判断を重く受け止める。決定を踏まえ今後適切に判断する」とのコメントを出した。佐竹敬久知事は同日閉会した県議会12月定例会後の会見で「最高裁の判断にしっかりと従う」と語った。
 今年2月の高裁支部判決は、17年10月の一審秋田地裁判決が否定した現場の警察官の過失を一転して認定。警察官が規制権限を適切に行使せず、現場で相次いだ不手際を「違法な公権力の行使」と断じた。

[津谷弁護士殺害事件の国家賠償請求訴訟]2010年11月4日、離婚を巡る裁判で菅原勝男受刑者の元妻の代理人を務めていた弁護士津谷裕貴さんが刺殺された。遺族は臨場した警察官2人が津谷さんを犯人と誤認して取り押さえるなどした一連の対応が不適切だったとして、秋田県などに慰謝料など計約2億2300万円の支払いを求めて提訴。2月の仙台高裁秋田支部判決は県警の過失を認め、県と受刑者に1億6480万円の支払いを命じた。県が上告していた。


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2019年12月21日土曜日


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