宮城のニュース

多様な災害支援考える 仙台でシンポジウム 現行法制の課題など解説

災害法制の仕組みや各種支援策の活用などについて理解を深めたシンポジウム

 被災者の生活再建に関わる災害法制を学ぶシンポジウムが19日、仙台市青葉区の仙台弁護士会館であった。阪神大震災を経験した研究者らが現行法制の課題や活用方法などを解説。被災後の実情に合わせた多様な支援の在り方を考えた。
 山崎栄一関西大教授(災害法制)は、被災者を取り巻く複数の現行法に連続性が欠けると主張し、法律の一本化を提唱した。今年公表した被災者総合支援法の試案を説明し、「応急期から復興まで切れ目ないサポートを提供することで救済が進む」と述べた。
 日弁連災害復興支援委員会の委員長を務める津久井進弁護士(兵庫県弁護士会)は「支援制度は申請主義。仕組みを知らない被災者は置き去りにされる」と指摘した。個々の実情に合った支援策を講じる「災害ケースマネジメント」の必要性を訴えた。
 「先祖代々の土地や家族の意向など、被災者の価値観に沿った支援メニューが欠かせない」と話したのは永野海弁護士(静岡県弁護士会)。応急修理やローン減免など災害時に使える支援策をゲーム方式で学ぶワークショップを通じ、制度への理解を深め合った。
 台風19号の豪雨で被災した宮城県丸森町を調査した仙台弁護士会の報告もあった。小野寺宏一弁護士は「活用できる支援策の情報が行き届いておらず、被災地にいら立ちがまん延している」と現状を話した。
 会場からは「都道府県が独自の支援制度を設けるケースが増え、宮城との格差が広がっている」「震災復興はハード整備を先行するが、『人間復興』の視点を大切にした法整備が必要だ」といった意見が出た。
 シンポジウムは弁護士や司法書士、税理士でつくる宮城県災害復興支援士業連絡会が主催し、約40人が参加した。


関連ページ: 宮城 社会

2019年12月23日月曜日


先頭に戻る