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仙台・長町−利府線断層帯構造を既設光ケーブルで解析 東北大グループ来月開始

 東北大大学院の西村太志教授(地震学)らの研究グループが来年1月、仙台市中心部を走る「長町−利府線断層帯」の解析に、通信用に敷設された光ファイバーケーブルを使う新たな手法を導入する。周辺の地形や断層構造の詳しい解析が期待される。
 新手法は光パルスを光ファイバーケーブルに送り、ケーブル内で反射したパルス(後方散乱)の変化を分析することで地震活動や地形を把握する。最近、欧米で地震観測に活用が始まった最新技術という。
 研究は、国土交通省が国道4号沿い(仙台バイパスを含む)に敷設する光ファイバーケーブルを活用。「分散型音響センシング(DAS)」という計測装置を古川国道維持出張所に置き、約50キロ先の仙台市太白区郡山まで光パルスを送って約1カ月間観測する。
 研究グループは7月、山形、福島両県にまたがる吾妻山(吾妻連峰)に敷設されたケーブルを使い、新手法による観測を実施した。データから微小な火山性震動を計測し、火山構造も解析中という。
 地震観測には高価な地震計が使われるが、新手法は既設のケーブルを利用して、長距離にわたるデータを収集できる利点がある。
 西村教授は「新しい手法のため、まず解析技術や評価を確立させたい。国内の幹線道路沿いに張り巡らされた光ファイバーを活用できれば、断層調査が進展する可能性がある」と話す。

[長町−利府線断層帯]仙台平野の西縁に位置する活断層帯。長さは宮城県利府町から村田町までの21〜40キロで、西側が隆起する逆断層。県の想定によると仙台市で最大震度6強の地震が発生し、最悪の場合、死者は620人に達するとされている。


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2019年12月29日日曜日


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