広域のニュース

<東北十大ニュース>1位〜3位 新時代「令和」遠き平穏 台風19号被害甚大

大規模な浸水で孤立状態となった宮城県丸森町役場(中央)=10月13日
大川小訴訟の判決が確定し、児童遺族に対する説明会で謝罪する亀山紘石巻市長(右から2人目)ら=12月1日、石巻市
規制委の審査に事実上「合格」した女川原発2号機。東北電は20年度以降の再稼働を計画する

 河北新報は2019年の「東北十大ニュース」を選んだ。1位は福島、宮城、岩手3県で計53人が犠牲になった台風19号豪雨。鶴岡市で震度6弱を観測した地震発生を含め、自然災害の猛威にさらされた一年を象徴する出来事だった。裁判では、石巻市大川小訴訟などで重い判断が示された。気仙沼大島大橋開通、三陸鉄道リアス線開業といった悲願達成のニュースに地域が沸いた。

1位:台風19号被害甚大

 台風19号は10月12日に東日本に上陸し、東北各地にも甚大な豪雨被害をもたらした。河川の氾濫や土砂崩れが相次ぎ、河北新報社の集計で福島、宮城、岩手3県の死者は53人、2人が行方不明のままだ。
 3県の住宅被害は全壊1771棟、半壊1万5656棟など。各県が建設型の仮設住宅を整備し、宮城県丸森町では12月21日に待望の入居が始まった。
 泥が残る家屋で暮らす「在宅避難者」も多く、生活再建に苦闘する。鉄道の復旧や災害ごみの処理も課題で、復興への道のりは緒に就いたばかりだ。

2位:大川小遺族勝訴確定

 東日本大震災の津波で死亡・行方不明になった石巻市大川小の児童23人の19遺族が市と宮城県に計約23億円の損害賠償を求めた訴訟で、最高裁第1小法廷は10月10日、市と県の上告を退ける決定をした。学校の事前防災の不備を認め、市と県に計14億3610万円の賠償を命じた昨年4月の仙台高裁判決が確定した。
 高裁判決は、危機管理マニュアルの策定を全ての学校に義務付けた学校保健安全法から導いた「安全確保義務」を軸に、学校と市教委の組織的過失を認めた。
 石巻市は遅延損害金を含む計20億円超を負担する。

3位:女川2号機に「合格」

 東北電力女川原発2号機(宮城県女川町、石巻市)は11月27日、原子力規制委員会の新規制基準適合性審査に事実上「合格」。東日本大震災と東京電力福島第1原発事故を経た東北で初となる原発再稼働が、ついに現実味を帯び始めた。
 東北電は海抜約29メートル、全長約800メートルの防潮堤建設など、現時点で3400億円程度を投じ安全対策工事を進める。完了後の2020年度以降に再稼働を計画するが、正式合格後の地元自治体による同意手続きをはじめ、広域避難計画の実効性も大きな課題で、先行きは不透明だ。


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2019年12月28日土曜日


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