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東北企業トップら展望語る「五輪効果に期待大」 不透明な国際情勢注視

 東北の経済団体や企業のトップらは仕事始めの6日、2020年の東北経済の展望を語った。東京五輪・パラリンピックの開催年を迎え、観光や消費への波及効果に期待する声が相次いだ。一方で国際情勢の緊迫化や五輪後の景気後退に対する懸念も聞かれた。

 訪日外国人旅行者(インバウンド)が東北でも徐々に拡大する中、五輪期間中は多くの外国人観戦客が日本に押し寄せる。仙台国際空港(宮城県名取市)の岩井卓也社長は「どれだけ東北を世界中に知ってもらい、五輪後の実需に結び付けられるかが問われる。東北の観光に関わる人間全体の課題だ」と気を引き締める。
 東北観光推進機構の紺野純一専務理事も「交通機関などと連携して受け入れ態勢の整備に注力する。欧米の旅行客の認知度向上にも取り組む」と意気込んだ。
 東北の今年の景況について、七十七銀行の小林英文頭取は「堅調な雇用や個人消費に支えられ、実感は伴わなくとも緩やかな回復が続く」と指摘。仙台三越の山室隆社長は「昨年後半は消費税増税の影響を受けて厳しかったが、五輪に向けて消費マインドは盛り上がる」と展望する。
 一方、秋には米大統領選を控え、国際情勢の不透明感は依然としてつきまとう。年明けの日経平均株価は早速、中東での軍事的危機を警戒して急落した。
 アイリスオーヤマの大山健太郎会長は「トランプ米大統領の行動は予測不可能で、多くの企業は積極的な投資ができないだろう。五輪後は厳しい経営環境になる」と見通す。
 東北経済連合会の海輪誠会長は「生産も消費も停滞気味で全体としては足踏み状態になる。五輪後に景気を浮揚させる仕込みが必要だ」と強調。仙台市で23年度に稼働予定の次世代型放射光施設に関連する産業創出や、交流人口の拡大が鍵を握ると訴えた。
 元号が令和に変わって初めて年が明けた。IT(情報技術)のさらなる進展を見据え、「デジタルを駆使してより多くのお客さまとつながりたい」(仙台三越の山室社長)「デジタルを活用して利便性や生産性の向上を進める」(七十七銀の小林頭取)といった声も目立った。


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2020年01月07日火曜日


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