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シベールアリーナ閉館も 山形市の複合文化施設、命名権契約の応募ゼロ

命名権スポンサーが見つからず閉館が現実味を帯びつつあるシベールアリーナ=山形市

 山形市の複合文化施設「シベールアリーナ」の閉館が現実味を帯びつつある。ネーミングライツ(命名権)の契約による生き残りを模索してきたが応募はゼロ。公共施設の事例に合わせて契約料を大幅に引き下げても反応は鈍かった。契約料収入が運営の柱になるため、1月末までに応募がなければ年度内の営業終了が避けられない見通しだ。

 アリーナは洋菓子パン製造販売のシベール(山形市)が2008年に開設した。同社と命名権契約を結んで運営資金に充ててきたものの、昨年1月に同社が経営破綻したため年約1600万円の契約料を失った。
 施設を運営する公益財団法人「弦 地域文化支援財団」は昨年10月、年5000万円で命名権スポンサーの募集を開始。山形県内外の1000社余りに声を掛け、当初同11月に設定していた締め切りも再三延ばしてきたが反応は芳しくなかった。
 同時期、市内のJR山形駅西口にプレオープンする県総合文化芸術館の命名権契約を、県が年2000万円(税別)で山形銀行と締結。財団は「金額を県の施設と同じかそれ以下の水準に下げざるを得ない」として、契約料を年1800万円に引き下げたものの契約には至らなかった。
 財団の遠藤征広事務局長(64)は「値下げ後の契約料は運営上ぎりぎりのライン。たとえ首の皮一枚つながったとしても、公演の頻度を見直すなどの影響が出るかもしれない」と話す。財団は1月中にスポンサーが見つからない場合、3月末で運営から退く方針だ。
 財団によると、アリーナは全国でも数少ない民間による文化施設。独自に演劇やコンサート、講演会を開いている。作家の故井上ひさしさん(山形県川西町出身)の蔵書約3万冊を集めた「遅筆堂文庫山形館」も地域に開放している。
 財団は引き続きスポンサー企業を探すとともに、定期発行の会報が届く「友の会」への入会や幅広い寄付も市民に呼び掛けている。連絡先は財団023(689)1166。


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2020年01月11日土曜日


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