宮城のニュース

石巻で最後の住民がプレハブ仮設から退去 住まいの復興一区切り

最後の住民が退去したプレハブ仮設住宅。住民が片付けに追われていた

 東日本大震災後、最大1万6788人の被災者が暮らした石巻市のプレハブ仮設住宅から17日、最後の住民が退去した。最大の津波被災地となった同市には岩手、宮城、福島の被災3県の市町村で最多の7153戸が整備された。震災から約8年10カ月を経て、住まいの復興は一つの区切りを迎えた。
 この日退去したのは、蛇田西部第1仮設団地に住む70代の無職男性と40代の会社員の長男。長男は「長くても5年ほどで出られると思っていた。父を早く広い家に住まわせてあげたい」と話した。自宅再建までの間、みなし仮設として市内の災害公営住宅に住む。
 震災の津波で湊地区の自宅が全壊し、市中心部の仮設住宅団地に入居。仮設団地の集約に伴い、2017年9月ごろに現在の団地へ転居した。湊地区に住宅を再建する予定だが、隣地との境界トラブルがあり着手できていないという。
 仮設住宅の間取りは4畳半の和室2部屋と台所など。長男は「引っ越しのたびにむなしくなるけれど、次で最後。再建に向けて一歩ずつ進んでいくしかない」と語った。
 市によると、市内には134のプレハブ仮設住宅団地が整備され、市は16年度以降、移転・集約を進めた。全団地の解体作業が進んでおり、117団地が終了。撤去完了は新年度中を見込む。
 宮城県内のプレハブ仮設は、15市町にグループホーム型を含む計2万2095戸が整備された。今回の石巻市の退去で残る自治体は気仙沼市の6戸12人、名取市の4戸8人(ともに昨年12月末現在)となる。県によると、両市とも3月末にも全世帯が退去する見通し。
 岩手、福島両県のプレハブ仮設の入居状況は昨年12月末現在で岩手が306戸666人、福島が76戸121人。


関連ページ: 宮城 社会

2020年01月18日土曜日


先頭に戻る