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新時代へ輝く功績 河北文化賞 3個人2団体に贈呈

第69回河北文化賞の受賞者。左から早稲田氏、福田氏、本間氏、武藤氏、岩瀬氏=仙台市青葉区の仙台国際ホテル

 第69回(2019年度)河北文化賞の贈呈式は、河北新報創刊記念日の17日、仙台市青葉区の仙台国際ホテルで行われた。東北の各界から約350人が出席し、受賞した3個人、2団体の業績をたたえた。
 東北大名誉教授の早稲田嘉夫氏(74)は、東日本大震災からの復興推進に向けて次世代型放射光施設の誘致に取り組み、東北7国立大連携の旗振り役として実現に奔走した。材料工学分野では、物質・材料の新たな評価方法を開発した。
 東北医科薬科大医学部長の福田寛氏(71)は、陽電子放射断層撮影装置(PET)のがん診断法を開発し、実用化に寄与した。磁気共鳴画像装置(MRI)で約3000人分の脳画像をデータベース化し、脳科学発展の礎も築いた。
 国立天文台水沢VLBI観測所(本間希樹(まれき)所長)は、ブラックホールの輪郭撮影に世界で初めて成功した国際チームに参加し、ノーベル賞級の成果を上げた。チーム内で観測提案書作成や装置開発、画像解析など重要な役割を担った。
 彫刻家で画家の武藤順九氏(69)は、彫刻「風の環シリーズ」や絵画「記憶の壁シリーズ」などで、宗教や民族、国家を超えた世界的な業績を挙げた。震災で傷ついた故郷の宮城県に思いを寄せ、作品制作などで復興にも貢献した。
 会津大産学イノベーションセンター(岩瀬次郎センター長)は、コンピューター理工学に特化した産学連携の総合窓口として、産業振興や起業家育成に尽力。情報通信技術(ICT)の拠点として人材開発や新ビジネス創造にも取り組む。
 公益財団法人河北文化事業団の一力雅彦理事長(河北新報社社長)が本賞の賞牌(しょうはい)と副賞を贈った。
 山形大大学院有機材料システム研究科教授の城戸淳二氏が「研究は人と人と人と人」と題して記念講演。「有機ELなど多くの研究成果は人との出会いに恵まれ、つながりを大切にした結果だ」と語った。
 河北文化賞は東北の学術、芸術、体育、産業、社会活動の各分野で顕著な功績を挙げた個人・団体に贈られる。


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2020年01月18日土曜日


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