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雪不足で東北に明暗 スキー客は一部に集中 ゴルフ場はほくほく顔

雪不足で観光客もまばらな温泉街。後方が蔵王温泉スキー場=16日、山形市
冬晴れの下、プレーを楽しむゴルファー=16日、宮城県名取市の仙台カントリー倶楽部

 深刻な雪不足が冬の観光シーズンを迎えた東北を直撃し、スキー場関係者を悩ませている。一方、まとまった雪が降ったスキー場や、雪かきの手間がいらないゴルフ場では客足が大幅に伸び、明暗がくっきりと分かれた。

 岩手県西和賀町は積雪が25センチ程度しかなく、町営スキー場2カ所は営業していない。町の担当者は「圧雪機をかけるのに最低1メートルの積雪が必要なのに」と困惑する。宮城県加美町のやくらいファミリースキー場も地肌が露出し滑走できない。
 「会社もスキー場も存続の危機」と語るのは、みやぎ蔵王七ケ宿スキー場(宮城県七ケ宿町)の指定管理者「はあとリソート」の森下摩利子社長。昨年12月20日のオープン以降、一日も営業できずスキー教室や団体客のキャンセルが相次ぐ。「制度融資など緊急的な財政支援を」と要望する。
 蔵王温泉スキー場(山形市)は、来場者、売り上げともに昨年の約75%に低迷。リフト事業者4社でつくる蔵王索道協会の宮林伸一会長は「昨年のこの時期は全コースが滑走可能だったのに今年は半分以下。樹氷の形成も不十分で各種ツアーに影響がある」と語る。
 東北全域で雪不足が続く中、標高が高く、降雪に恵まれた一部のスキー場は集客が好調だ。
 八幡平市の安比高原スキー場は例年より1週間早い昨年11月末に営業を始め、全21コースが滑走可能。青森市の八甲田国際スキー場も十分な積雪があり、担当者は「他のスキー場が閉まっている影響で客が多い」と手応えを語る。
 ゴルフ場も降雪による休業が大幅に減り、グリーン上で笑い声がはじける。宮城県ゴルフ連盟によると、県内27カ所の昨年12月の入場者は前年同月より約1万7600人増えた。
 名取市の仙台カントリー倶楽部(くらぶ)の武田敏夫支配人は「営業休止で雪かきをすると気持ちが落ち込むが、今シーズンはみんなニコニコ」と晴天に感謝。富谷市の富谷カントリークラブの担当者は「長雨や台風で低迷した昨年6月と10月の分を挽回できそうだ」とほっとした表情を浮かべる。
 仙台管区気象台によると、今季は偏西風が蛇行した影響で冬型の気圧配置が長続きせず、東北78地点の累積降雪量(16日現在)は49地点(62.8%)で平年の半分以下。平年値を上回ったのは青森県三戸だけだった。3月までの予報でも降雪量は少ない見通し。


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2020年01月19日日曜日


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