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手作り産着、天国へ一緒に 宮城大生有志が病院に寄贈続ける

レースやリボンをあしらった産着を作る学生たち=昨年11月、宮城大大和キャンパス

 宮城大(宮城県大和町)看護学部の学生有志が、妊娠中や出産後間もなく亡くなった赤ちゃんに着せる手作りの産着を、病院に届ける活動を続けている。短い命を終えた赤ちゃんのためにと、一針一針に思いを込める。死産や流産を経験し、産着をもらった母親からは「思い出になった」と歓迎されている。
 学生たちが作る産着は丈の長さが約25センチ。肌触りが良く、男の子にも女の子にも合うように黄色い生地を使っている。
 産着作りは学生サークル「プチ・アンジュ」が7年前の発足時から手掛ける。現在は16人のメンバーが授業の合間に定期的に集まり作業する。代表の看護学科4年平田倫佳(ともか)さん(22)は「お母さんと赤ちゃんのためにかわいい産着を作ってあげたい」と話す。
 生地の型取りから縫製まで全てが手作業。1着に約6時間をかけ、丁寧に仕上げる。毎年約10着作ってきれいに包装し、年ごとに宮城県内の病院1カ所を選んで届けている。
 仙台市若林区の会社員佐々木直子さん(35)は4年前、妊娠30週で第1子の葵ちゃんを亡くし、学生が作った産着を贈られた母親の一人。自身も自責の念にとらわれたという。
 佐々木さんは「産着を着せてあげられたことは、赤ちゃんとの思い出となり、私を支えてくれている」と感謝の思いを口にする。
 サークル顧問の塩野悦子看護学部教授(母性看護学)は約30年前、東京都内の病院で助産師として働いていた。亡くなった赤ちゃんに産着を着せることもかなわず、わずかな時間しか一緒に過ごせないまま、病院を後にする母親を何度も見たという。
 「お母さんには『何もしてあげられなかった』という思いが残る。産着を着せてあげることで、その思いを和らげてあげたい」と塩野教授は語る。


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2020年01月14日火曜日


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