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新型肺炎、日常生活での予防法は? 東北医薬大・賀来氏に聞く

インフル対策の徹底により、新型肺炎の拡大を防ごうと呼び掛ける賀来特任教授

 新型コロナウイルスによる肺炎への警戒感が強まる中、感染症に詳しい東北医科薬科大医学部の賀来満夫特任教授(感染制御学)に日常生活での留意点を聞いた。

 −現状をどう見るか。

 「昨年末に中国当局が集団感染を公表した時点で、ただごとではないと認識した。中国国内の感染者が数千人規模になり、日本でも二次感染が報告され、より注意を払う時期に入ったと言える」
 「現時点で国内で原因不明の重篤な肺炎患者は認められていない。国内の二次感染者とその周囲にも重症患者は認められていないが、今後とも注意深い観察が必要である」

 −現状の感染防止策は。

 「新型肺炎の感染力は、はしかよりも弱く、インフルエンザと同程度あるいはそれ以下とみられる。コロナウイルスはアルコール消毒が有効だ。くしゃみ、せき、鼻水が出たときや、近くに症状のある人がいるならマスクをすること。手に付いたウイルスは、目や鼻、口から体内に入って感染する。食前や帰宅後、トイレの後などは手と指をしっかり洗ってほしい。ドアノブなどの手がよく触れる場所も消毒を行う必要がある」
 「流行期を迎えたインフルエンザ対策をしっかりしていくことが、新型肺炎にも通用する可能性がある。うがい、手洗い、(せきをする際にマスクやハンカチで口を覆う)せきエチケットをより徹底することが大切だ。冷静なインフルエンザ対策が、新型肺炎の拡大防止につながる」

◎東北は43指定病院が受け入れ

 新型コロナウイルスによる肺炎が2月7日、感染症法の「指定感染症」に指定される。東北では新型肺炎の患者を受け入れる設備や態勢が整った「感染症指定医療機関」は仙台市立病院(仙台市太白区)など43あり、感染症病床は計178に上る。
 指定医療機関は感染症の類型ごとに分かれ、東北各県に1カ所ずつある「第1種」と、「第2種」で受け入れ可能。いずれも感染拡大を防ぐ隔離設備を持つ。第1種はエボラ出血熱など危険性の高い感染症を想定しており、新型肺炎の場合は第2種への入院を優先する。
 指定医療機関の県別内訳は、青森6(29床)、岩手9(38床)、宮城7(29床)、秋田10(32床)、山形5(18床)、福島は休止中の県立大野病院(福島県大熊町)を除いた6(32床)。
 第2種に指定されている福島赤十字病院(福島市)は6床あり、重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行などに備えて訓練に取り組んできた。担当者は「今後の発生情報に注意したい」と話す。


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2020年01月30日木曜日


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