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新型肺炎拡大に東北の交通・観光ぴりぴり マスク必須、消毒液も

海外からの観光客も乗車する「るーぷる仙台」。運転手はマスク着用を徹底する

 新型コロナウイルスによる肺炎の感染拡大で、東北の交通機関や観光地が対策を強化している。国内で人から人への感染が初確認されたのは、中国人ツアー客を乗せたバス運転手だった。中国の春節(旧正月)を迎え、外国人観光客との接点が多い関係者は神経をとがらせる。
 仙台市は市中心部を走る循環観光バス「るーぷる仙台」の運転手のマスク着用を徹底する。インフルエンザ対策として既に始めていたが、運行を担う市交通局は29日、担当する川内営業所(青葉区)にマスクを配布し、予防を指示した。
 市によると、市内の中国人宿泊者数は年間2万9000人(2018年)。外国人宿泊者の1割を占める。るーぷる運転手の佐藤養治郎さん(68)は「国内でバス運転手が感染し、人ごとではない」と不安を漏らす。休憩のたび入念に手洗いするという。
 宮城交通(泉区)は30日、バス乗務員や窓口スタッフにマスクの原則着用を指示した。仙台空港鉄道(名取市)も職員にマスク着用を促すが、担当者は「マスクを着けて話すと利用客に言葉が伝わりづらい場合もある。義務化するのは難しい」と困惑する。
 中国人観光客が多く利用する安比高原(八幡平市)への路線や、貸し切りバスにマスクとアルコール消毒液を常備したのは岩手県北自動車(盛岡市)。鈴木夕輝管理本部長は「社員はもちろん、お客さまにも協力をお願いする」と話す。
 観光地は警戒レベルを上げる。日本三景・松島がある宮城県松島町。一部の施設は、マスク姿で接することに理解を求める文書を張り出した。国宝の瑞巌寺は希望する拝観者にマスクを無料で配布する。
 中国近代の文豪、魯迅が学んだ仙台市青葉区の東北大片平キャンパスは、中国人観光客の人気スポット。大学は記念展示室に消毒液を置き、中国語の文書で利用を呼び掛ける。
 仙台うみの杜水族館(宮城野区)は出入り口付近に「体調が優れない方は速やかにお申し付けください」と掲示。来館者を案内するスタッフはマスク着用で応対する。


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2020年01月31日金曜日


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