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「小規模事業者つぶしだ」宿泊税に事業者猛反発 宮城県知事、改めて理解求める

村井知事(左奥)ら県側の方針に対して反対の声が相次いだ説明会

 宿泊者を対象とした新税の導入を目指す県は31日、事業者向け説明会を仙台市青葉区のホテルメトロポリタン仙台で開いた。新たな観光振興財源の必要性を訴えた村井嘉浩知事に対し、事業者は「小規模事業者つぶしだ」などと反発を強め、時間は予定を1時間近くオーバーした。
 ホテル、旅館の経営者ら約200人が参加。村井知事が冒頭、有識者検討会議の答申から約1カ月で関連議案を県議会に提出する方針を念頭に「検討の進め方が拙速だとのお叱りを受けている。深くおわびしたい」と陳謝した。
 意見交換では、県ホテル旅館生活衛生同業組合の佐藤勘三郎理事長が「県の観光施策は成功していると言い難く、事業の精査もしていない」と批判。「なぜ丁寧に説明する手順を踏めなかったのか」とただした。
 石巻観光協会の後藤宗徳会長は「主流のインターネット予約では100円でも安い宿を探す傾向があり、宿泊客が隣県に流れかねない」と指摘。蔵王町にある旅館「源兵衛」の佐藤久美子さん(69)は「消費税、入湯税に続く三重課税。小さな宿ほど客に請求できず、身銭を切る」と嘆いた。
 村井知事は2017年知事選の公約に観光振興財源の確保を掲げた経緯に触れ「選挙の審判を受ける身として税創設は苦しいが、導入を見送れば観光業界は厳しくなる」と強調。「県財政は厳しく、観光振興に充てる財源に余裕はない」と理解を求めた。
 当初、冒頭以外は非公開の予定だった説明会は、事業者側が反発し、急きょ全て公開となった。「拙速と認めた上で2月定例会に提出はあり得ない」と非難の声がやまなかった。
 大崎市の旅館「山ふところの宿みやま」の板垣幸寿さん(64)は「復興支援で関東から来た宿泊客に『新税導入なんて東北の復興は終わったんですね』と言われた」と肩を落とした。


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2020年02月01日土曜日


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