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<トップに聞く>チームで生産性向上 「クラウド」東北に広めたい/サイボウズ・青野慶久社長

[あおの・よしひさ]大阪大卒。1994年松下電工(現パナソニック)入社。97年に松山市でサイボウズを設立。2005年から現職。社内のワークスタイル変革を進め、自身も3児の父として育児休暇を3回取得した。48歳。愛媛県今治市出身。

 ソフトウエア開発のサイボウズ(東京)の青野慶久社長が仙台市内で河北新報社の取材に応じた。東北の営業拠点・仙台オフィスを1月、国道45号に面した青葉区花京院のビル1階に移転オープン。「東北の皆さんに寄り添い、長く走っていく」と話した。(聞き手は報道部・丸山磨美)
 −路面店にした狙いは。
 「初めてのチャレンジだが、気軽に出入りしやすく、看板が広告にもなる。IT企業は『東京から来たよそ者』と見られやすい。この地域に根付いて商売していくと示す意味でもいい」
 −主力のクラウドサービス「キントーン」の東北での導入状況はどうか。
 「ITで業務課題を解決するサービスで、顧客は東京中心。だが利用企業の事例大会では2016年以降、3年連続で東北の企業が優勝した。染め物店や水産加工会社が商売を現代風にアップデートし、V字回復した。地方の中小企業こそ大きく変われる。良い事例を伝えていく」
 −どう活用するのか。
 「ITツールを使った徹底的な情報共有により、みんながアイデアを出し合う新しい組織に変える。メールではなくオープンな場でやりとりし、質問に別の人間が答えるなど、仕事の進め方やチームワークが根本的に変わる。トップは情報を開放する覚悟が必要だ」
 「今は育児や介護といった時間に制約のある人も働き、全員がフルで働けた時代とは異なる。ツールと文化を変え、個人戦からチーム戦に変えれば、生産性をワンランク上げられる」
 −自治体の導入も進む。
 「人口が減り、公務員人気が下がる中、住民サービスの質を落とさないためにも業務改善を後押ししたい。児童虐待や災害への対策を支援する取り組みも始めている」
 −今後の目標は。
 「『チームワークあふれる社会を創る』という企業理念を、利益や株価よりも大事にしている。情報を共有し、一人一人が協力し合って得意を生かす社会を、東北、日本で実現する」


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2020年02月05日水曜日


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