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官製談合 逮捕の多賀城市幹部、水道事業に長年従事 震災からの復旧も指揮

多賀城市水道部庁舎に捜索に入る宮城県警の捜査員=4日午後9時30分ごろ、多賀城市

 宮城県多賀城市水道事業発注の配水管移設工事の入札を巡り、予定価格を受注業者に漏らしたとして、県警捜査2課は4日、官製談合防止法違反と公競売入札妨害の疑いで、同市水道事業管理者佐藤敏夫容疑者(68)=多賀城市市川=を、公競売入札妨害の疑いで、長尾設備(多賀城市)社長長尾賢一容疑者(70)=宮城県七ケ浜町遠山3丁目=を逮捕した。
 佐藤容疑者の逮捕容疑は、同市水道事業が昨年10月1日に実施した同市笠神2丁目の道路整備事業に伴う配水管移設工事の制限付き一般競争入札で、宮城県内などで同年9月ごろ、管理者として把握していた予定価格を長尾容疑者に漏らし、公平な入札を妨害した疑い。
 長尾容疑者の逮捕容疑は、入手した情報を基に昨年10月1日の入札で予定価格に近い3836万円で落札した疑い。県警は2人の認否を明らかにしていない。
 県警は4日夜、多賀城市役所や長尾設備など複数の関係先を家宅捜索した。
 市などによると、佐藤容疑者は2011年3月末、市役所を定年退職。同年5月、市水道事業管理者に就任し、現在3期目。
 菊地健次郎市長は河北新報社の取材に「事実を確認できていないが、逮捕されたことを重く受け止め、捜査に協力する。市長として市民に頭を下げたい」と話した。

◎同僚らの評価「真面目な人」

 多賀城市水道事業を巡る官製談合事件で、宮城県警は4日夜、市役所や市内の業者事務所など、複数の関係先を一斉に家宅捜索した。
 段ボールなどを抱えた県警の捜査員十数人が4日午後9時半すぎ、同市中央2丁目の市水道部庁舎に入り、同日深夜まで捜索を続けた。県警は数十人態勢で、市役所本庁舎など数カ所の関係先を調べた。
 官製談合防止法違反などで逮捕された同市水道事業管理者佐藤敏夫容疑者(68)は2011年3月に市職員を定年退職。同年5月に現職に就いた。東日本大震災で全戸断水した市内の水道復旧作業を指揮し、その後も8年以上にわたり市の水道事業に携わってきた。
 定年前から佐藤容疑者を知っている同僚らの評価は「真面目な人」。知人らによると、お金に困った様子もなかったという。男性職員の一人は、逮捕の一報に「驚いた」と言葉少なに語った。
 東京商工リサーチによると、談合があったとされる工事を落札した長尾設備(多賀城市)は1993年設立。従業員4人。管工事や水道施設工事を手掛ける。19年7月期決算の売り上げは約1億1500万円。
 市のホームページによると、市水道事業が14年4月〜19年1月に発注した水道関連工事の入札、随意契約で、長尾設備は13件を落札。落札額は186万〜3966万円だった。県警は佐藤容疑者との関係を調べる。


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2020年02月05日水曜日


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