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避難の無念伝える遺産 原発事故から9年、福島県立博物館で特集展

原発事故後、避難できなかった牛がかじった牛舎の柱のレプリカ

 東日本大震災と東京電力福島第1原発事故から9年の節目に合わせた福島県立博物館(会津若松市)の特集展「震災遺産を考える」が11日始まった。5回目となる今回のテーマは「人」。被災した7人の歩みと思いをそれぞれの震災遺産と共に振り返る。
 同館が収集した震災遺産約100点を展示。遺産と関わりが深い7人を取り上げ、それぞれの思いをパネルで紹介する。
 南相馬市小高区の酪農家半杭一成さんは、原発事故の避難指示で家族同様の牛を置き去りにせざるを得なかった。無念さを抱き、償うために石碑を建てて、災害の記憶と思いを後世に残そうとしている。
 震災で最も感じたのは「命の重みだ」と吐露。展示された牛がかんだ牛舎の柱のレプリカは後悔や恨み、生への執念を伝える。
 筑波匡介学芸員は「復興は人によって捉え方が異なる。7人の9年間の歩みから復興はどうあるべきか考えてほしい」と話す。
 4月12日まで。開館は午前9時半〜午後5時。入場無料。月曜日休館(2月は24日開館、25日休館)。3月は1日にトークイベント、20日に防災講座もある。


2020年02月12日水曜日


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