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閖上の遺族、津波訴訟和解受諾へ 市側も前向き

 東日本大震災の津波で家族4人が名取市閖上地区で死亡・行方不明になった遺族が、市の防災無線が故障で機能しなかったなどとして、市に約6700万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審で、遺族側は14日、仙台高裁の示した和解案を受け入れる考えを示した。市側も受け入れに向け、最終調整を進めている。
 遺族側代理人によると、同日の非公開協議で、遺族側は和解案に応じると回答した。和解案の内容は成立後に明らかにするという。再発防止に向けた文言などが盛り込まれるとみられる。
 市側の代理人は「和解に応じる方向で話が進んでいる。引き続き、残った課題を詰める」と説明。21日開会の市議会2月定例会で、関連議案を提出する可能性があるという。
 2018年3月の一審仙台地裁判決は、市の無線管理の不備を認めつつ、故障は予見できなかったと判断した。市が広報車による避難呼び掛けを見送った点と併せ、家族の死亡との因果関係を認めなかった。
 遺族側は控訴審で、公共の設置物の管理に不備があった場合の賠償責任を定める国家賠償法2条は、予見可能性の有無にかかわらず適用されるべきだ、などと主張した。控訴審は昨年12月に結審し、高裁が和解を提案。今年1月から協議を重ねていた。


2020年02月15日土曜日


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