宮城のニュース

「美術館は記憶の箱」移転巡り東北大教授ら討論

各分野の有識者が県美術館の在り方を探った

 仙台市青葉区の宮城県美術館と東京エレクトロンホール宮城(県民会館)を宮城野区に移転、集約する県方針案を巡り、県美術館の在り方を考えるシンポジウムが15日、青葉区の東北大であり、約180人が参加した。同大の教授ら6人が登壇し、美術館と都市の関係性や建築物保存の意義などを語った。
 芳賀満東北大教授(考古学)は世界史を振り返り、美術館が市民に与えた影響を説明。「美術館は単なる箱ではなく、記憶の箱だ」と述べ、県美術館を後世に引き継ぐ重要性を説いた。
 県美術館を設計した故前川国男氏が携わった建築物を紹介した松隈洋京都工芸繊維大教授(近代建築史)は、県美術館が気軽に美術に親しめる構造であることを指摘。前川氏が公共性のある建築を目指していたことから「県美術館は(前川建築の)到達点だ」と強調した。
 6人による討論もあった。野家啓一東北大名誉教授(哲学)は、今後の県美術館の在り方について「市民がどのような美術館やまちづくりを目指すかが、問われている」と訴えた。


関連ページ: 宮城 社会

2020年02月16日日曜日


先頭に戻る