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宮城県美術館「移転検討」最終案、有識者懇おおむね容認 投資効果、再利用で注文

基本方針最終案について意見を交わす懇話会の委員ら

 仙台市青葉区の宮城県美術館と東京エレクトロンホール宮城(県民会館)を宮城野区に移転、集約する構想を巡り、県有識者懇話会は20日の最終会合で、県が提示した最終案をおおむね容認した。各委員は美術館の現地存続を求める意見に配慮しつつ、文化振興や費用対効果の観点を踏まえた検討を進めるよう求めた。
 美術館の移転構想に関する意見公募で集まった221件の大半が移転案に懐疑的だったとする県の説明に対し、大学教授ら多くの委員が幅広い立場の声に耳を傾けるべきだと訴えた。
 白河文化交流館コミネス(福島県白河市)の志賀野桂一館長は、日本を代表する建築家の故前川国男氏が設計した現在の美術館に、多くの利用者が思い入れがあると強調し、「心情に寄り添う姿勢は必要だ」とした。
 その上で文化振興の観点から両施設の集約には優位性があると言及。海外の著名な美術館をはじめ近年の施設は舞台芸術を取り入れた改修を実施しているとし「集約はこれからのアートに対応できる」と述べた。
 宮城大事業構想学群の舟引敏明教授(都市・地域行政)は施設再編が仙台都市圏の成長と東北の持続的発展につながると可能性を指摘。「投資効果ができるだけ上がるような形で計画を進めてほしい」と求めた。
 両施設の跡地利用についても意見が交わされた。美術館の建物に関しては、近隣にキャンパスがある東北大や民間に譲渡を打診し、再利用を模索すべきだとの提案もあった。
 座長を務めた東北大大学院の堀切川一男教授(摩擦工学)は県に対し「現地改修、移転集約の双方の利点と課題をさらに整理し、分かりやすい形で県民に提示してほしい」と要望した。


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2020年02月21日金曜日


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