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東北各地のイベント会場で新型肺炎対策 主催者ら戸惑い

マスクとゴム手袋を着用し、試飲の新酒を提供する宮城の酒蔵関係者ら=22日、仙台市青葉区の藤崎前

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、3連休初日の22日、東北各地のイベント会場では、主催者が手探りで感染防止策を講じるなどし、来場者を出迎えた。厚生労働省が20日に出した文書では、イベント開催の必要性を検討するよう求めた一方で「一律に自粛要請ではない」とし、現場に判断が委ねられた格好だ。開催を決断した主催者からは戸惑いの声も漏れた。

 仙台市青葉区の藤崎本館前で開催された「宮城の純米新酒初蔵出し」(県酒造組合主催)では、試飲担当の酒蔵関係者が全員マスクとゴム手袋を着用。アルコール消毒液も用意した。
 「市内で感染者が出た場合は中止も検討するつもりだった。最大限の対策はした」と企画運営を担当する佐藤曜平さん(40)。国による明確な基準が示されていない現状に対し、「どうすればいいかは誰も分からない」と話した。
 新しい県産酒造好適米のデビューイベントも兼ね、例年より多くの来場者が訪れた。青葉区の男性会社員(34)は「今は極力外出したくないが、どうしても来たかった」と苦笑した。
 「相当悩んだが、楽しみにしている人が多いので開催することにした」と明かしたのは、青葉区であった小中学生書きぞめ展覧会の担当者。受け付けで来場者に手の消毒とマスクを着けるよう口頭で説明した。
 滝沢市の「いわてS−1スイーツフェア」(実行委員会主催)も、1週間以上前から協議を重ねた上で開催した。一方、23日に予定した表彰式と閉会式は「人が多く集まり、感染リスクが高まる」(実行委の担当者)として中止した。
 出店の41団体にマスク着用を呼び掛け、飲食ブースなどに消毒液を配置。来場者にもチラシでせきエチケットなどの徹底を求めた。家族3人で訪れた盛岡市の販売業女性(35)は「県内で感染者はいないが、消毒などはきちんとしたい」と警戒感をにじませた。
 厚労省の文書では、「屋内など互いの距離が十分に取れない状況で一定時間いることが感染リスクを高める」とされた。山形市中心部で開幕した「城下町やまがた雛(ひな)まつり」(七日町商店街振興組合など主催)は「回遊型イベントで一度に大勢の人が集まることはない」(担当者)として中止は検討しなかったという。
 「人混みには行かない。中止になるイベントが多いのは残念だが仕方ない」と受け止めるのは、会場を訪れた山形県河北町のパート女性(67)。広がる感染への不安は、消費の冷え込みにもつながりつつある。
 青森市内で開かれたクラフトフェア「冬のA−line(エーライン)」では、出店した飲食店の売り上げが例年より大きく落ち込んだ。主催者で雑貨店経営の工藤勝さん(49)は「外で飲食するのが怖いのだろうか。売り上げが少なすぎる」と肩を落とした。


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2020年02月23日日曜日


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