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クルーズ船下船8人を再検査へ 宮城県など、新型肺炎拡大防止へ健康観察

 新型コロナウイルスに感染した仙台市在住の70代男性がクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」の下船者だったことを踏まえ、宮城県と市は29日、県内在住の残る下船者8人に関し、再検査を実施する方向で検討に入った。男性は船内の検査では陰性だったが、下船後に陽性に転じた。同様のケースは全国で相次いでおり、感染拡大を防ぐため健康観察を強化する。
 県によると、県内在住者の下船日は5人が19日、1人が20日、2人が21日。居住地の各保健所が毎日電話で体調を確認する。再検査日はウイルスの潜伏期間を考慮し、下船日から14日後が目安となるが、本人の要請があれば前倒しする。
 70代男性の感染が確認されるまでの経過は表の通り。15日に船内の検査で陰性と判明し、5日後の20日に下船。同日中に横浜から在来線で東京まで行き、東北新幹線に乗り換えて仙台駅に到着。駅からの経路や手段は調査中だが、自宅に戻った。
 28日に微熱や喉の痛みを訴え、感染症指定医療機関に検査入院し、29日朝に陽性と判明。船内で陰性と確認されてから14日後に状況が一変した。船内検査では陰性でも下船後に感染が確認された例は、栃木県や徳島県でも発生している。
 郡和子仙台市長は29日、「全国でこのような事例が出ていることを重く見ないといけない。厚生労働省は(対応を)しっかり検証してほしい。健康観察を強化すべきだと進言することも考える」と苦言を呈した。
 市役所内では、厚労省の不十分な連絡体制への不満も広がる。男性は20日に仙台に戻ったが、市が厚労省から帰宅の事実を知らされたのは23日。男性への健康観察を依頼する電話を通じてだった。
 男性は食材の買い出し以外、外出を控えていたというが、市の担当者は「連絡が来る前に発症していたら(厚労省は)どうするつもりだったのか。自治体への連絡は早いに越したことはない」と注文を付けた。


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2020年03月01日日曜日


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