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「いつか復活」卒業生ら願う 仮設の学びやで9人が別れ 相馬農高飯舘校

最後の3年生9人が巣立った卒業式

 本年度限りで休校となる相馬農高飯舘校(福島県飯舘村)は1日、最後の卒業式を行った。東京電力福島第1原発事故に伴い福島明成高(福島市)敷地内で授業を続けてきた仮設の学びやを、残った全校生徒9人が巣立った。
 福島明成高の体育館であった卒業式で、中野幹夫校長は「1人が何役もこなして文化祭など行事を成功させてきた。皆さんが築いた日々は飯舘校の歴史の一ページに刻まれる」と式辞を述べた。
 引き続き行われた休校式では、来賓の菅野典雄村長があいさつ。「これまで約3400人の卒業生を送り出してきた。残念でならない」と声を震わせた。
 福島県川俣町から通った菅野菜月さん(18)は卒業生を代表し「プレハブの仮設校舎は、狭くても親しみが持てる教室だった。村内で再開したら、掃除などのボランティアで駆け付けたい」と述べた。
 式終了後、思い出の教室では生徒たちが「毎日お腹が痛くなるまで笑った。本当に楽しかった」「みんなと卒業できて良かった」などと語り合った。
 福島県二本松市から通学した武藤一馬さん(18)は農業に興味があり、農業クラブに所属。先生との距離感が近い校風で、一緒にキャベツや大根などを育てた。「休校はさみしいが、いつか復活してほしい」と願った。
 1949年に開校した県立の相馬農高飯舘校は、県教育センター(福島市)の間借りを経て2012年4月に仮設校舎を建設。18年度から新入生の募集を停止していた。村は村内での再開を目指し村立化も模索したが、財政負担などの課題をクリアできず断念した。


2020年03月02日月曜日


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