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静かな旅立ち「残念」 東北の高校卒業式、新型肺炎の影響拡大で規模縮小

例年よりも前後の間隔を広げて座る卒業生=1日午前10時40分ごろ、仙台市太白区の仙台向山高

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、東北の高校で1日、卒業式がピークを迎えた。感染を防ぐため、在校生や保護者の出席を見送るなど規模を縮小して粛々と行われた。式は例年になく静かな雰囲気に包まれ、卒業生は学びやに別れを告げた。

 270人が式に臨んだ山形南高(山形市)は保護者と在校生の出席を取りやめた。式の様子はビデオカメラで撮影され、保護者への映像提供を検討する。
 クラス代表で卒業証書を受け取った後藤晴紀さん(18)は「式だけでも挙げられたのは不幸中の幸いだが両親に堂々とした姿を見せたかった」と残念がった。
 192人を送り出した仙台向山高(仙台市太白区)。在校生約200人は不参加とし、出席者の座席間隔を広げるなどして感染予防を図った。吹奏楽部による入退場時の演奏は中止し、代わりにCDを流した。
 青森山田高(青森市)では在校生は出席せず、出席者はマスクを着用した。会場の体育館入り口には体温を感知するサーモグラフィーを設置。熱があった場合は別室に移し、モニターで式を見られるようにした。
 調理科の星歌椰(かや)さん(18)は「例年は在校生もいて盛り上がるので少し寂しかった。残念だけど仕方ない」と理解を示した。
 本年度、併設型中高一貫校となったふたば未来学園中高(福島県広野町)は、中学生8人と高校生140人が卒業。静岡県に一時移転中のサッカー養成機関「JFAアカデミー福島」で活動する生徒21人は移動時の感染リスクを考慮し、出席を見送った。
 丹野純一校長は式辞で「在校生に参列いただけなかったのは残念」と述べた。菅野光桜(みらい)さん(18)は「寂しさはあったが、先生方の盛り上げようとの気持ちは伝わった」と語った。
 橘高(福島市)は在校生や来賓約560人の出席を見合わせ、時間も30分短縮。赤間達也教頭は「生徒の晴れの日。できる限り細やかな対応を心掛けたが、異例だ」と強調した。
 盛岡中央高(盛岡市)は式を中止に。卒業生と教職員以外を校内立ち入り禁止とし、各教室で卒業証書を授与した。坂本秋香さん(18)は「友達との最後を正式な形で迎えたかった」と肩を落とした。


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2020年03月02日月曜日


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