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<Eパーソン>量産開始 人材発掘も

[くぼこや・りょういち]名古屋工大大学院修了。1984年日本電装(現デンソー)入社。デンソー岩手社長などを経て2018年米ウエスタン・デジタル日本法人のサンディスク副社長。19年5月から現職も兼ねる。60歳。郡山市出身。

◎米ウエスタン・デジタル日本法人 窪小谷良一北上生産技術統括

 米ウエスタン・デジタル日本法人(東京)は、半導体大手キオクシア(旧東芝メモリ、同)が建設した北上工場(北上市)に共同で設備投資し、年内に記憶媒体「3次元NAND型フラッシュメモリー」の量産開始を目指す。窪小谷良一北上生産技術統括は「今月には現地の社員を増員し、円滑な量産の立ち上げに努めていく」と意気込む。
(聞き手は北上支局・野仲敏勝、報道部・高橋公彦)

 −キオクシアとは2002年から協業している。

 「半導体は投資額が莫大(ばくだい)で、世界で生き残るには有効な枠組みだ。投資規模が2倍になり、大量生産でコストを抑えられる。技術者も2倍になり、互いの技術を補完しながら開発ができる。リスク回避の意味合いもあり、競争力向上には欠かせないと考えている」

 −キオクシアは2棟目、3棟目の整備も検討している。共同出資の方向性は。

 「これまで一緒に取り組んできて、メリットは十分あると認識している。北上工場は最先端のデバイスの生産拠点で、弊社としても重要な位置付けになる。時期が来れば相談したい」

 −本格稼働時の態勢は。

 「生産は現地子会社のキオクシア岩手に委託する。弊社の社員は昨年12月時点で約50人で、基本的に全員が生産技術の担当。フラッシュメモリーのもう一つの国内生産拠点である四日市工場(三重県四日市市)から異動する。3分の1程度は東北出身者だ。今月には約70人に増やす」

 −自動車部品製造のデンソー岩手(岩手県金ケ崎町)の社長を4年間務め、いわて半導体関連産業集積促進協議会の会長でもあった。

 「北上はきれいな水が豊富にあるなど半導体を生産する場所に適している。東北人は素直で粘り強く、集中して物事に取り組む。地道に不良を解析し、歩留まりを上げていく半導体の仕事に向いている」

 −地元の企業や大学とどう連携していくか。

 「ビジネスのつながりをつくるのは時間がかかる。まずはデンソー岩手や業界団体で培った人脈と経験を踏まえてネットワークを構築し、交流や接点を増やしたい。結果としてそれがビジネスにつながればいい。採用はグローバルだが、地元で一緒に働きたいという優秀な人材の発掘もしたい。北上に根を張って世界一の製品を生み出していく」


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2020年03月04日水曜日


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